source:  gigazine.net テクノロジーの発達と共に、医療や科学の現場では超小型の電子機器が使われています。しかしながら、超小型の電子機器に電...

11:49 by aceartacademy
source: gigazine.net






















































テクノロジーの発達と共に、医療や科学の現場では超小型の電子機器が使われています。しかしながら、超小型の電子機器に電力を供給するために、超小型の電子機器よりももっと小さいバッテリーを開発しなければいけないという問題がありました。この問題を解決しようと研究を進めていたハーバード大学とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の合同研究チームが、ついに砂粒と同じ大きさほどの極小バッテリーを3Dプリンターで作成することに成功したと発表しています。

Printing Tiny Batteries : Wyss Institute at Harvard
http://wyss.harvard.edu/viewpressrelease/114/

ハーバード大学とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の合同研究チームは、砂粒ほどの大きさであるマイクロバッテリーを作成するために、人の髪の毛よりも細い電極を3Dプリンターを使って正確に重ね合わせて印刷するという手法を採用。

超小型化したデバイスに対応したバッテリーを作成するために、メーカーなども開発を進めていましたが、極小サイズのバッテリーを作成しても超小型電子機器に十分な電力を供給するほどのパワーがないという問題がありました。超極薄サイズのバッテリーの電極を正確に積み重ねないと、この問題を解決できないということを理解した研究者は、3Dプリンターの一枚一枚トランプを重ねるようにしてインクを積み重ねながら印刷していく手法に目をつけたというわけ。

正確に積み重ねられた極小サイズの電極を作成しなければいけないという壁を乗り越えた研究チームはインクの素材という次の課題にぶつかります。バッテリーを作成するためのインクは、3Dプリンターのノズルから歯磨き粉のようににゅるっとしている素材でなければいけず、また、陽極と陰極の素材となるため電気化学的にきちんと動作する物質でなければいけませんでした。

研究チームはインクの問題を解決するために、電極の陽極にナノ粒子のリチウム金属酸化物を含むインクを開発。その後、開発したインクを使って作成した電極を小さなコンテナに入れて、電解質溶液で満たすことで、極小サイズのバッテリーを作ることに成功しました。

研究員によると、革新的なインクの発明により超小型のバッテリーを作成できるようになったことは、3Dプリントの可能性を大きく広げ、医療だけでなく他分野のデバイスの小型化にも大きく貢献するだろう、とのことです。