source: gigazine.net
独立行政法人産業技術研究所(産総研)では、これを解消すべく、脳波を用いて脳内の意思を解読し、意思伝達を行う「ニューロコミュニケーター」を開発しました。これ自体は2010年春に完成しており、2013年に発売される予定となっていましたが、早く利用したいという問い合わせが相次いだことから、計画を繰り上げ、2011年夏ごろに発売されることになりました。
詳細は以下から。
産総研:脳波計測による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」を開発
全身の筋肉が衰える「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」などの病気や脳機能に障害が発生する病気(脳卒中など)、交通事故での脊髄や身体損傷、高齢化による身体機能の衰えなどによって、話すことや文字を書くことすら困難になり、十分な意思疎通をすることができなくなることがあります。
そのような人々の意思伝達を支援する技術はいろいろありますが、軽度の場合でなければ十分な支援を受けられなかったり、重度の場合だと高価な装置が必要だったりすることもありました。
産総研が開発した「ニューロコミュニケーター」は、頭皮上の脳波を測定することで脳内意思を解読し、意思伝達を行う装置です。実用化される装置としては世界最小レベルの脳波計を使用し、またコイン形電池によって長時間稼働も実現しています。
(中略)
これまでのシステムでは、意思予測の精度を高くすると時間がかかり、時間を短くすると精度が落ちるという問題を抱えていましたが、「ニューロコミュニケーター」では高速かつ高精度の予測を実現しました。
最終的には、パソコン部分を除いて10万円以下の製品を目指し、2013年ごろに実用化される予定でしたが、難病患者らから問い合わせや相談が相次ぎ、2011年夏ごろに製品化されることが決まりました。価格は50万円以下程度になる予定だそうです。
念じれば伝わるシステム、この夏にも製品化 産総研が計画を前倒し (1/2ページ) - MSN産経ニュース
この事業(研究開発)は、厚生労働省の平成21年度障害者保健福祉推進事業「障害者自立支援機器等研究開発プロジェクト」による支援を受けて行ったものだとのこと。