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シマリスやハエなどを捕まえようとしても、するりと身をかわされ逃げられてしまう。そんな経験をしたことはないだろうか?アイルランドとイギリスの動物学者らが発表した最新の研究によると、体の小さい動物は、短い時間で人間よりもより多くの情報を得ることができるということがわかった。つまり、小さい動物は相手の動きがスローモーションに見えているのだ。
身体の大きさと代謝率は、時間を感じる知覚情報とリンクしているという。それでは、彼らは一秒の間にどれくらいの情報を得ているのだろうか?
研究チームは、目が光の点滅をどれくらい早く処理できるのかみる臨界フリッカー周波数(CFF)を調べた。1秒あたり4度光をフラッシュさせ、それぞれに目が収縮する度合いを観察したのだ。
フリッカー値4(4ヘルツ)以上の点滅だと、目はそれを点滅と感知せずに安定した光だと判断する。ストロボライトを速く点滅させるほど、普通の光に見えるのと同じことだ。研究者たちは、安定した光に見える瞬間がいつなのかを調べた。
人間は16ヘルツ、つまり一秒につき16回以上の光は見分けられない。ビデオなどの動画は、16ヘルツ以上の速いでコマが流れているので安定した動画に見える。しかし、小動物、例えばヨーロッパ原産のムクドリなどは、人間の何倍もフリッカー値が高い。ほかにも動体視力のいい生き物は、キンイロジリスやカワラバトなどがいる。
人間でも、一般的に若い子どものほうが、年をとった大人よりも速くものが見え、視覚情報と手の筋肉運動の協調がスムーズだという。また、鍛え抜かれたプロのスポーツ選手はその動体視力も普通の人より優れているため、ボールなどに反応する速度が速いそうだ。この研究は『アニマル・ビヘイビア』誌に発表された。