source: karapaia ルーマニアのクルージュナポカにあるバベシュ・ボヨイ大学の研究者らは、人間が使用することを目的として、海洋ワームから抽出したヘムエリトリンと呼ばれる色素タンパク質と、水、塩、タンパク質から人工血液を作った。...

15:11 by aceartacademy
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ルーマニアのクルージュナポカにあるバベシュ・ボヨイ大学の研究者らは、人間が使用することを目的として、海洋ワームから抽出したヘムエリトリンと呼ばれる色素タンパク質と、水、塩、タンパク質から人工血液を作った。この人工血液は副作用もなくずっと使用することが可能だという。

ヘムエリトリンは、酸素分子を可逆的に結合する色素タンパク質の一種で、ミミズ,ゴカイなどの環形動物やシャミセンガイ、ホオズキガイなどの腕足類など限られた動物の細胞内に存在し,代謝に必要な酸素を供給する。

すでにラボでのマウス実験では成功しており、さらに開発が進めば、この人工血液を血液バンクにストックしておいて、緊急事態に万能供血手段として利用できるようになるだろうとのこと。

ルーマニアの研究チームが開発したこの血液は、これまでの人工血液と違って、より耐久性があり実用的なものだ。化学的、機械的なストレスにも耐えて損なわれず、輸血にも十分使えることが証明された。

研究チームのドクター・シラギ・ドミトリスキュは、ヘムエリトリンのおかげで確実に耐久性が良くなり、自然のヘモグロビンよりも弾力性があって、血管や組織を通して酸素を運んで体を回復させることができるという。

ルーマニアの科学者たちのこの成果は、2011年に骨髄幹細胞から赤血球を作り出したエディンバラ大とブリストル大の研究から端を発している。

ラボでの動物実験でも拒絶反応などが出なかったことで、チームは2015年までに血液型がO型RH-の被験者に試してみようと期待をふくらませている。


 via:Romanian Scientists Make Artificial Blood from Sea Worms